2010/08/10

透水性舗装

都会になるほど土の面積は減り、一日の内に一体どれだけ土を踏みしめるのだろうか?と疑問を抱くほど私達の生活から「土」はなくなってる気がします。

利便性と清潔感を求める日本人らしい文化と言ってしまえばそれまでですが・・・。いづれにせよ雨が降り注ぎそれを土が吸収する事で、生命が育まれ、気温や湿度が適度に保たれ、地下水量を保持し、自然災害を防ぐ役割を担うわけです。

それでもやはりコンクリートの利便性は捨てがたいという場合、透水性のコンクリートを使用するのをおススメします。透水性コンクリートは主にインターロッキングと呼ばれる小さなレンガ状の平板か、タイルのような30cm角の平板になって発売されています。構造的には和菓子の「おこし」を想像すると分かりやすいです。大きめの粒がつながりあってはいるものの、空隙があるためにそこを水が流れるという仕組みです。

エコ・レイク(TOYO)

エコ・レイク メカニズム




透水性インターロッキングの他に砂利を強化接着剤で固めた樹脂舗装があります。化粧砂利は様々な色があるので、樹脂舗装はアプローチの彩りによく使われます。ただしこの樹脂舗装はコスト面から厚みを1cm程しかもたせないため、下地にコンクリートを打つのが普通です。下地のコンクリートが透水性ではないので結局意味が無くなるのですが・・・ところどころ穴を開けるとか、下地コンを使わず樹脂舗装自体に厚みをもたせるとかすれば透水性は保てるはずです。


エスビックDCSファイバー


樹脂舗装材(化粧砂利)サンプル例



また、エコの観点から、芝生の中にも駐車できるような下写真のような素材もあります。


グラス・ハイブリック(TOYO)

実際のところ外構工事や土木工事において透水性舗装は環境保全というより雨天時の歩行性の向上を目的とすることが多いです。それでもどんどん「土」が消えていく生活の中で、雨水を土に還元するという発想は地球に優しい行為と言えるはずです。

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