肥料
植物が良好に生育するためには土に十分な肥料養分が含まれている必要があります。窒素、リン酸、カリが3大要素と呼ばれています。腐葉土や堆肥といった腐植物質にも肥料分が含まれていますが、微量なため、収穫を目的とした野菜などの作物や花の鑑賞を目的とした花木には肥料を施してやる必要があります。土中の微生物が分解することでゆっくり効いて来る有機質肥料と化学的に数種類の成分を結合させた化成肥料とに大きく分けられます。
肥料の3大要素
①窒素(N)・・・枝や葉をつくる
②リン酸(P)・・・花や実をつくる
③カリ(K)・・・根をつくる
有機質肥料
①牛糞、豚糞、鶏糞・・・家畜の糞を発酵させたもので、昔から畑に多く使われる。匂いがある。
②油かす、米ぬか・・・植物質肥料の代表格。窒素分が多い。やり過ぎに注意する。
③骨粉、魚粉・・・リン酸成分が多く、花木や果樹に長く効く。
④草木灰・・・草木を燃やした灰が原料となっており、カリ成分を多く含む。窒素肥料と併用すると良い。
化学肥料、化成肥料
化成肥料の良さは速効性があることと、効率的に作業が行えるところにあります。3大要素の含有量が記載されていて、三つが平均的なものであればだいたいどんな植物にも使えます。庭木や芝生の肥料としては8-8-8くらいの成分比率が良いようです。ハイポネックス等の液肥は更に速効性があります。
無機質原料のみで作られる化成肥料の他に、腐植質有機物を加えた有機入り化成肥料等もあります。
※化成肥料は植物に必要な肥料成分については充足できますが、有機質が不足すると土の物理性が悪くなるので、堆肥や腐葉土等の有機物の投入を合わせて行うことをおすすめます。また、有機質肥料は土中の微生物の働きによって効果を表すために、腐植質の少ない土では効きが弱まります。微生物は春に暖かくなると活動始めるので、冬に有機肥料を施す「寒肥え」はゆっくり時間をかけて効いてくるわけです。それに対して花や実が終わった後に施す「お礼肥え」は速効性のある化成肥料がうってつけと言えるでしょう。
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